ちゅんのMusic Recommendary Season2(1) 【春のプレイリスト】

第10回まで更新され、そこから暫くお休みしていたこの「ちゅんのMusic Recommendary」が、Season2になって帰ってきました。1曲を深掘りする形式から、その時々のテーマに因む楽曲を集めたプレイリストを紹介する形式へとマイナーチェンジ(それぞれの曲にミニコメント付き)。またぼちぼち10回くらいまで続けばいいところかしら。よろしくお願いします。



ということで第1回は「春」のプレイリストです(気温はもう夏に近づいておりますが……)。これから季節モノは出来るだけ欠かさずにやりたいと思っているところ。どうなるでしょう……。




①『桜の季節 / フジファブリック』
春のプレイリストを作ろうと思って真っ先に浮かんだ曲です。僕はずっとフジファブリックを聴いてきて、特にギターボーカルの志村正彦が存命だった時代が好きなのですが、この曲はまさにそんな志村正彦の才能やセンスが表れていると思います。ロックバンドがやるアプローチとしては詞も曲調も難解でひねくれていますが、そういう下手に明るくしてしまわない音楽性が素晴らしいと思います。



②『春泥棒 / ヨルシカ』
春の美しさや儚さを題材にして、命と別れを芸術的に切り取った見事な一曲です。My Seroof Album制作進捗日記の方でも紹介しましたが、僕はこの曲を聴くとすごく色んな感情が浮かんできます。ただそれこそ、春の持つ複雑な表情なのかもしれませんし、もっと言えば人生そのものなのかもしれません。人間はいつも、春についてあれこれ考えますね。



③『桜の木になろう / AKB48』
AKB48黄金期の桜ソングです。当時AKB48のファンだった僕は、今この曲を聴くとちょっとエモすぎて胸が苦しくなってしまいます。アイドルの楽曲は基本どうしても商業曲なのでしょうもないものもたくさん生まれますが、こういう生々しい青春の輝きや諸々の事情、誰かの思い出や人生自体を多く巻き込んで成立する曲には、他では味わえない唯一無二の良さがあると思います。



④『卒業 / 斉藤由貴』
言わずと知れた卒業ソングですが、個人的にはこれだけ広くメディアに消費されていることに違和感を覚えています。卒業式という記号的な文化に馴染めない主人公の心情を描いた歌詞なのに、それを大衆が合唱しているのはおかしいですよね。また、”あぁ 卒業式で泣かないと冷たい人と言われそう”とありますが、よっぽどこの主人公の方が誠実で優しい人間だなと思いますし、僕自身共感するところも多かったりします。ユーミンの『卒業写真』にも似たようなことを思いますね。



⑤『さくら / ケツメイシ』
こちらもメガヒット曲。僕はあまりヒップホップ方面の曲は好んで聴かないのですが、ケツメイシは少し特別だったりします。彼らの凄いところは、間や言葉の取り方がリラックスしていてリズムがとても心地良く、且つそれがちゃんと音楽と調和されているところだと思います。この『さくら』も、美しいメロディーのパートとノリの良いラップのパートが丁度よく同居しており、案外このバランスって他のグループにはなかなか出来ない気がしています。



⑥『桜が丘女子高等学校校歌[Rock ver.] / 放課後ティータイム』
アニメ「けいおん!」の劇中歌です。この曲を説明するのはなかなか文字量が必要なのですが、要は、アニメの舞台である女子高の校歌を、アニメの主役である軽音部の面々がロックバージョンで演奏しているというものです。「けいおん!」の楽曲はどれも本当にレベルが高く、アレンジもそれぞれのパートが粒立っているので聴き応えがあってカッコいいです。厳密に言えばそこまで春とは関係ないですが、高校の名前が「桜が丘」なのと、新学期っぽい曲ということで。



⑦『春のサリー 〜神社に寄ろう〜 / The SALOVERS』
僕はとにかくこのThe SALOVERSというバンドが大好きでして、Season1でも1曲紹介したんですが、今回はタイトルに春を冠したかなり渋い曲を。彼らの曲を聴いていると見事に青春の純粋さを描いているなぁと感じます。その純粋さというのは、ある意味不純であることさえ含んだ純粋さというか、光も闇もどっちつかずのものも何もかもありのままを詰め込んだ真の純粋さのように思えます。この曲もそういう音楽性が端々に窺えて、The SALOVERSというバンドの輪郭を少しなぞれる気がします。



⑧『スピードを上げて / THE 抱きしめるズ』
THE 抱きしめるズというダサカッコいいパンクバンドの曲でございます。曲中では詳しく描かれていませんが、”春の日差し”とあるように、そういう季節の別れを表現していると思われます。普段は結構むちゃくちゃやってるパンクバンドが一転こういう小綺麗な曲を書いたりすると、なかなかグッとくるところがあるというか、繊細さと過激さって裏では連動してるんだなあと感じます(銀杏BOYZなんか特にそうですね)。結局、歪んだギターの音には敵わないんだなぁ。



⑨『春色の道 / フラワーカンパニーズ』
僕の命を何度も救ったフラワーカンパニーズの曲を紹介します。今でこそ彼らはおじさんバンドですが、この曲が発売された1996年はメンバー全員20代で、音源を聴いてもどこかまだ若さが垣間見える仕上がりです。そこから時を経て、2015年にフラワーカンパニーズは武道館ライブを開催しますが、そこで演奏されたこの『春色の道』のパフォーマンスが素晴らしく、何度もDVDを見返しては感動しています。人間臭い曲を演らせたら世界一のバンドです。



⑩『Good School Girl / みきとP』
僕の人生で10本の指に入るくらい大切な曲かもしれません。この曲が発表された2015年、僕は高校生でした。歌詞で描かれている内容とは少し異なりますが、僕もそれなりに学生生活や人生に苦戦している最中で、この曲が入ったアルバムをわざわざCDで買って、お守りのようにノイズだらけの安いラジカセでよく再生していました。今になって思えば、友達も恋人もいないあの日々だって、紛れもない僕にとっての青い春だったようです。




↓↓↓applemusicで、上記10曲のプレイリストをつくりました。ぜひダウンロードしてください。

https://music.apple.com/jp/playlist/%E6%98%A5%E3%81%AE%E3%83%97%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%88/pl.u-55D6Zy3C60vB6Ar

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